社会人院生記

おっさんの社会人大学院生日記です。

人脈

 中小の従業員がMBAを役立てるのは、大企業の従業員よりも難しい、と書いた。それは書いてきた通り、自社の中で自分が昇進・昇給したり、よいチャンスを掴んだり、改革を進めることについてだ。自分自身の仕事だけなら、役立てる要素は結構ある。

 勿論、学んだ内容が役に立つのだが、それ以外にも人脈が何かの役に立つことがある。独学と学校の間にある最大の違いは、なんといっても人脈の築きやすさにある。特に、社会人院生は社会が分かっているだけに、余計に築きやすいだろう。或る同期は、人脈のために来た、と断言するほどだ。

 やはり、意欲が高い、他の世界の人達と話すことは楽しいし、刺激もたっぷりと受ける。これは有り難いし、何歳で入学しようが一生の財産になろう。これは嬉しい。

 また、他大学のMBAと知り合うケースもある。これは、特に社会人院生の場合、そんなに多くはないが、ネットワークを辿ることで知り合うこともできる。MBA達と繋がることは、私的にも大きな刺激になるし、仕事の上でいつか役立つこともあろう。

 機会は少ないが、学会もある。特に社会人院生の、それも修士課程の場合はその機会はかなり限定されるだろう。指導教授にもよるが、学会自体は面白い。ここで参加者と親しくなるのは難しいが、発表の機会でもあれば、その場や発表後に質問を受け、名刺交換などをして、ちょっとした勉強にもある。特に社会科学系の学会だと、学者以外の人もいて、そういう人の話は面白い。
 私はこれまで書いてきた通り、専門職大学院ビジネススクールにいるが、学会に顔を出すと、やはり経営関係の学会だけあって、実務家も多い。周囲の人と挨拶を交わして会話をすると、結構色んな話を聞ける。もっと深く入り込めれば人脈にもなるのだろうが、まだ私にはそこまでできていない。

 在学中に人脈を活かしている人もいる。たまたま取引領域が近い人と仲良くなり、取引につながった例もあるようだ。
 時々聞くのは、転職や起業だ。知り合った縁で転職したり、一緒に起業したりする。利害関係のない者同士でビジネスの話をしてきた人の方が、信用できるのだろう。たまに、そういった話を聞く。私もちょっと羨ましいw

 それらまではいかなくても、情報交換は日常的に行われている。飲みに行くグループもあるし、SNSでグループを作っている仲間たちもいる。モチベーションが高い人たちで情報交換することは、当然に有意義だ。

 大手か中小かなんて関係なく交流している。中小の人達も、こうやって社会人院生の立場を活かしていけるし、これは結構楽しいものだ。