社会人院生記

おっさんの社会人大学院生日記です。

生成AIは勉強に使えるか?

 お題に対して、結論を先に書くと「使える場面もあるが、まだ怪しい」というところだろうか。

 chat-gptが登場して以来、生成AIが話題になっている。経営の問題を勉強する以上、知らない訳にはいかないと考え、まずはchat-gptを使っている。面白いツールである。

 使っているのは、無料のchat-gpt3.5と、有料のgpt4だ。初めは無料版を使っていたが、限界を感じたので4にした。
 どこまで使えるかが重大な関心事。で、まず、3.5に仕事上の課題を相談してみたところ、素早く回答してくれた。レスポンスは3.5の方が速い。速いのは良いのだが、全体として納得感が薄かった。一般論を返してくるだけだ。個別の条件を打ち込んでみても、個別に最適化したような回答はなかなか返ってこない。その上、間違いも散見される。特に怖いのは、①計算、と②統計、だ。

 ①の計算について、単純な計算を間違えてくる。2桁の割り算を間違えたりする。②の統計も、基本的な読み方を間違えたりした。その点をgpt3.5に対して指摘すると、一応、間違っていたことを認めるのだが、少々怖い。

 授業中にgptを開いて、試しに先生の話を基にした質問を打ち込んでみると、一応何らかの答えを返してくるが、大抵は、先生の話よりずっとレベルの低い一般論だ。

 当たり前だが、このレベルでは課題などには使えない。どこまで使えるかと思って、試しに課題を打ち込んでみても、ろくな答えは返ってこない。課題を応えるための手順を返してくれても(笑)、どうにもならない。データを与えても「データが足りない」と言われ、具体的に足りないデータを聞き出して打ち込んでみても、それでも答えが出ない。

 そこで、chat-gpt4に格上げしたのだ。4は3.5よりレスポンスが遅いが、3.5よりは突っ込んだ内容を返してくれるが、それでも、先生や論文の程度には及ばない。文章を作るだけならば優秀なのだが、データや数字が入り、またそれらの解釈が入ると、途端にレベルが上がらなくなる。3.5ほどではないものの、間違いも散見される。

 全体として、文章だけなら、条件を打ち込めば、それなりに優秀な文章を書いてくれるが、上記の通り、数字などのデータの扱いは雑だ。データの解釈も、余り精度は高くない。まだ、大学院レベルの勉強に使えるとは思えない。また、最新のデータがあるわけではないので、最新性が重要な経営学にどこまで使えるかは疑問だ。

 それでも、仕事の補助には使えるし、弱い分野であれば、当たりをつけることもできる。使い方を間違えなければ、補助的に使えるとは思う。

 今後、この分野はますます発展するだろう。好むと好まないとに関わらず、知らない訳にはいかない。また、人手不足・時間不足への対応には、ある程度は使える。使わない手はない。個人的には好まないのだが、AIにしっかりと慣れていこうと思う。