社会人院生記

おっさんの社会人大学院生日記です。

進学への道

 進学を決意すると、どこの大学院を選ぶのかが問題だ。ネット上で身バレしたくないので具体的な学校の名前は書かないが、多くの大学院を比較検討した。とはいえ、国内のビジネススクールは多くないので、オンラインで受講できる海外大学院も対象に加えた。

 条件には、①夜間と休日に授業を実施すること、②学費が異常に高くないこと、③最低でも平日夜間の授業はオンラインで実施すること、④講義ばかりでなく、議論も重視すること、⑤学生数が多すぎないこと、を挙げた。

 国内のビジネススクールの多くは社会人も対象としている。中には100%社会人の大学院もあるほどだ。少子高齢化の中、新たな市場として社会人の取り込みを狙っているのだろう。jそのためか、夜間・休日開講の学校は多かった。

 学費は一部を除いて概ね300万円前後(2年間)。国の教育訓練給付金を受けられれば何とかなりそうだ。

 全ての大学院がオンラインに対応しているわけではないが、コロナ禍でオンライン化は増えており、これは心強かった。
 ただ、オンライン重視でも通学の余地があることも大切だ。ビジネススクールに通うメリットの一つに人脈の形成がある。完全オンラインでMBAを取得した人に話を聞いたが、教授とのコミュニケーションが限定的になることと、学生たちとの交流が薄いことを不利な点として挙げていた。
 半面、一部でも通学の余地があるスクールでは「社会人として通うのは大変だが、異業種からくる意欲的な人と繋がれるのはメリットだ」といった趣旨の話をする人が多かった。この点も考慮した。

 学生数は学校によってまちまちだが、議論を重視したければ少ない方が良い。教授陣との距離の近さも勉強の上で大切だ。

 問題は、議論重視かどうか、だ。この情報を掴むのは難しかった。表面上は議論をうたっていても、実際にはちょっとだけで、講義がメインというところもあるらしい。
 情報収集の過程で何人かのMBAとも話したが、議論の機会を重視する大学院の方が良い、という意見ばかりだった。その方が、使える実力が身に着くという。講義主体では知識の羅列になるが、実務では役に立ちにくいというのだ。

 オンラインで開かれる各大学院の説明会に参加し、そこに顔を出す在学生に聞いてみるという手法をとった。その場では答えは曖昧でも、後日、Facebook等を通じて教えてくれることもあった。ご協力頂いた方々には心から感謝したい。彼らも「自分の大学院に関わらず、日本のMBAを盛り上げ、経済を活性化させないと日本の将来はないから協力するんだ」と言ってくれた。
 この中で、議論が多い大学院ほど在学生の満足度が高いことも感じられた。

 こうしてある程度、候補校を絞り込み、優先順位を着けた。
 ただ、2020年はコロナ対応もあり変に忙しく受験は見送り、2021年後半の入試に絞り込んだ。

 この際、大学の知名度は気にしなかった。確かに世界的に名の知られた学校でMBAを取得すればそれだけでステータスになる。だが、私が望むことは上記の点を満たした上で実質的な勉強ができればよいということ。名前のステータスで人を唸らせることが目的ではない。
 海外の有名校にオンラインで入学することも選択肢だったが、先述の通り交流という点で難がある。また、日本のビジネススクールはまだ生成途上であり、知名度を気にするほどでもないと思った。あくまでも上記の諸点を満たすことを中心に選んだ。

 また、大学院によって同じような内容でも開講科目は異なる。その内容も精査し、自分の問題意識に合うような科目があることも重視した。
 どこでも似たような科目を開講しているが、一部でしか開講されない特色的な科目もある。その点も調べた。

 願書や、作文等も提出。あとは試験日を待つばかりだが、この頃から体調が悪化した。原因には心当たりがあるものの、医学的には特定できず、日々眩暈や頭痛に襲われるようになった。